ダフ屋は不正義なのか

 ダフ屋(ダフや)とは、いわゆる転売屋の一種で、乗車券、入場券や観覧券など(以下「チケット類」)を転売目的で入手し、チケット類を買えなかった人や買いたい人に法外な高額で売りつける者、または業者のこと。(Wikipediaより)
 そして、ダフ屋行為は、「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」、または、「迷惑防止条例」等により罰せられることになっている。
 
 一方で、株の売買人とは、「株の転売屋の一種で、(多くの場合)株券を転売目的で入手し、株券を売り出し価格で買えなかった人や買いたい人に法外な高額(時価)で売りつける者、または業者」のことである。
 
 そうすると、ダフ屋と株の売買人とでは、売買する対象こそ異なるものの、思惑、行為において相違するものではない。
 にもかかわらず、株の売買は奨励される一方、なぜか、ダフ屋行為は禁じられている。
 なぜこのような差異を設けているのか、私には説明ができない。
 
参考文献:ウォルター・ブロック著、橘玲(たちばなあきら)訳、「不道徳な経済学 転売屋は社会に役に立つ」、ハヤカワ文庫NF